皆さんこんにちは。
自然派薬剤師で3児のパパ、かめです。
この記事では、食品アレルギーとアレルギー発症のメカニズム、そしてアレルギー発症の防ぎ方をお伝えします。
「昨日料理をしていて生のエビを触っていたんだけど、なんだか手が痒い…」
「こないだアボカドを食べたんだけど、食べたらじんましんみたいなものが…」
「もともと花粉症なんですけど、アレルギーって新しく出てくるものなんですか?」
こんな疑問をお持ちの方がいるのではないでしょうか。
アレルギーがどんどん増えていくのは嫌ですよね。
しかし「今年から花粉症になっちゃった」という人が多いように、アレルギーは増えることもあります。
何の対策もしないと、年々アレルギーが増えていってしまうかも!?
ぜひ、最後までお読みいただき、アレルギーを防ぎましょう!
アレルギー症状に気をつけるべき食品
ここからは、アレルギー症状に気をつけるべき食品について解説します。
食品による「アレルギー」と「アレルギーのような症状」の違い
「サバにあたってしまった」「キウイを食べると口やのどが痒くなる」
こういったことに心当たりがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
何かを食べると出てくる不快な症状が全てアレルギーなのかと言われると、そうではありません。
アレルギーとは「自分の免疫力の暴走」です。
外から入ってきたものに自分の免疫力が反応し過ぎて、その結果ヒスタミンが身体の中に増え、これがアレルギー症状を起こします。
しかし「サバにあたった」「果物を食べて口が痒くなった」というのは、実はこれにはあたりません。
サバは古くなると、サバ自体に含まれるヒスタミンの量が急激に増えます。
そのため、「たくさんのヒスタミン直接食べる」ことでアレルギーのような症状を起こすのです。
一方で、果物にはいわゆる「酵素」がたくさん含まれています。
お肉を柔らかくしてくれたりと料理には欠かせない酵素の作用ですが、大量に食べてしまうと酵素が「自分の肉も溶かして柔らかくしようとする」ために不快な症状が出ます。
どちらも特に自分の免疫力が暴走しているわけではないのでアレルギーではありませんが、注意が必要なことに変わりありません。
危険な食品のアレルギー
アナフィラキシーショックという言葉を聞いたことがありませんか?
アナフィラキシーショックはアレルギーの最もひどいもので最悪命を落とす可能性もあり、お薬での早急な対処が必要になります。
身体に、その人と相性の悪い「アレルゲン」が入ってくると、免疫力はアレルゲンを何とかしようと過剰に攻撃します。
これがアレルギーで、その時に大量に作られすぎる「ヒスタミン」が身体に悪影響を与えるのです。
ヒスタミンは、実は有名な「アドレナリン」の仲間。「頑張れホルモン」の一種です。
ヒスタミンが身体の中で大量に作られると、身体が強制的に「頑張るモード」になります。
動悸や息切れ…程度ならいいのですが、気管支がパンパンに腫れてしまって息が詰まったり、血管が開いてしまって低血圧になり倒れたりします。
ヒスタミンの多い食品は一般的にわかっていますが、アレルゲンとなる食品は人によって様々です。
普段から食べている食品でも途中からアレルギーになることはあるので、食事後の体調変化には気をつけてくださいね。
以下は、ヒスタミンを多く含む食品です。一般的には健康的とされる食品にもヒスタミンは多く含まれるので、注意が必要です。
ヒスタミンを多く含む食品の例
- チーズ・ヨーグルト・サワークリームなどの発酵乳製品
- サワークラウトキムチ、ぬか漬けなどの発酵野菜
- ピクルスや酢漬けの野菜
- ソーセージやサラミ、生ハムなど、塩漬け肉製品や燻製肉製品
- ワインやビールなどの醸造酒
- 醤油、納豆、味噌などの発酵大豆製品
- トマト、ナス、ほうれん草、アボカド
- 冷凍の魚、塩漬けの魚、イワシやツナなどの缶詰の魚、鮮度の低い魚介類
すぐにできる食品の対策!少なくともこれだけ覚えて
ヒスタミンを含む食品はたくさんあります。これらを全て避けるというのはとても難しいでしょう。
ですから、ヒスタミンの毒消しを知っておくのが良いと思い、今回2つ紹介します。
1.タマネギ
栄養価が高く、普段の料理に取り入れやすいタマネギ。
タマネギには、ヒスタミンを出すマスト細胞という細胞を安定させて、身体の中のヒスタミンを減らしてくれる効果が確認されています。
また、タマネギに含まれる抗酸化物質であるケルセチンには、ヒスタミンが身体の中にあっても、ヒスタミンが働きにくくしてくれる作用があります。
2.ショウガ
ショウガは昔からさまざまな薬として使われてきました。
生姜の持つ香り成分が、ヒスタミンを出すマスト細胞の安定剤として作用することが分かっています。
この2つの食材を、積極的に食事に取り入れていきましょう!
アレルギーが発症するメカニズム
ここからは、アレルギーが発症するメカニズムを解説します。
アレルギーコップについて
皆さん「アレルギーコップ」という言葉を聞いたことがありませんか?
人間にはあらかじめアレルギーの許容量とされるコップがあり、それに水(アレルゲン)が注がれていって、コップから水があふれてしまうとアレルギーが発症する、というものです。
このコップの大きさが個人によって違うので、生涯アレルギーを発症しない人もいる、という理屈ですね。
しかし、この理屈には穴があるんです。
アレルギーコップの理論は不十分
一般的なアレルギーコップの理論は不十分です。
これだけでは、一度アレルギーが出てしまったのに、良くなった人がいる説明ができないからです。
そこで…
これが、アレルギーコップの正しい形です。
コップの底には蛇口がついていて、常に水を捨てられるようになっている。
そして、この蛇口の大きさも人それぞれです。
蛇口から水を捨てるよりもコップに入ってくる水の方が多ければアレルギーになり、蛇口から水が出ていく量の方が多ければアレルギーにはならない、ということですね。
アレルギーコップを補完する蛇口が腎臓
アレルギーコップの蛇口にあたるのが腎臓です。
身体の中の不要なものや害のあるもの、老廃物などを身体の外に捨ててくれるのが腎臓です。
腎臓はずっとアレルゲンを捨て続け、身体がアレルギーにならないように調節してくれていたのです。
アレルギーの人はぜひ腎臓を大切にケアして、蛇口が詰まらないように気を付けてあげましょう。
アレルギーを増やさないために腎臓を大切に!
腎臓をケアする方法を3つ紹介します。
詳しい方法についてはこちらの記事もご覧ください。
1.湯たんぽで腰を温める
腎臓は冷えに弱い臓器です。湯たんぽやカイロなどで腰を温め、腎臓が冷えないように気をつけましょう。
2.腎臓に良くない食べ物を減らす
腎臓にもっとも良くない食品は、精製された砂糖です。
砂糖は細い血管を傷つけ、細い血管の集まりである腎臓に大きなダメージを与えます。
砂糖はなるべく減らした方が良いでしょう。
3.横になって身体を休める
腎臓は、身体を横にして寝ることで初めて休まる臓器です。
少しの休憩でも、身体を横にして休むことで腎臓もホッと一息つくことができます。
まとめ:アレルギー対策は腎臓ケア!食品はヒスタミンを打ち消すものを
今回は食品アレルギーとアレルギー発症のメカニズムについてお伝えしました。
食品についてはヒスタミンの多い食品を避けることも大切ですが、ヒスタミンを打ち消す食品を日常的に取り入れるとよいでしょう。
ただ、食品は非常に個人差があるのも事実です。
自分に合う食品、合わない食品というのは、正直試してみることでしか分かりません。注意深く試してみましょう。
そして何より、アレルギーの改善には腎臓の機能が大切です。
簡単にできる腎臓のケアを、ぜひやってみてくださいね。
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